おかげ様で車載メーカー様をはじめ多くの金型製作メーカー様からお問い合わせをいただいております銅合金・ベリリウム銅代替金型材「MTA-FeX2」ですが、中でもご質問が多いのが「窒化処理」についてです。
FeX2は析出硬化系の素材であり、熱処理済みで出荷しております。そのため工場出荷時の硬度はHRC30~32です。この特性上、加工後に焼き入れ焼き戻しによる硬度調整はできません。そこでさらなる硬度向上をご希望される場合は、窒化処理やメッキ処理が有効な選択肢となります。
特に窒化処理を検討される際には処理温度にご注意ください。FeX2の特性を最大限に引き出すためには、必ず480℃以下の温度で処理を実施していただくようお願いいたします。これにより安定した高硬度化と製品寿命の延長が期待できます。例えば低温真空窒化のエジソンハード処理だとHRC60~最大HRC67まで硬度が上昇します。また通常のガス窒化処理で長時間(24時間)行ったケースでは、表面から100μの深さまでHRC60以上の硬度が入った例もございます。
MTA-FeX2の優れた性能をぜひご活用ください。ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。