金型材MTA-FeX2:窒化処理の温度帯について

2025-06-13 | Metal Info

車載メーカー様をはじめ、多くの金型メーカー様からお問い合わせをいただいております金型材MTA-FeX2。その中でも、特にご質問が多いのが「窒化処理」についてです。

FeX2は析出硬化系の素材であり、工場出荷時の硬度はHRC30~32です。この特性上、加工後に焼き入れ焼き戻しによる硬度調整はできません。そこで、さらなる硬度向上をご希望される場合は、窒化処理やメッキ処理が有効な選択肢となります。

特に窒化処理を検討される際には、処理温度にご注意ください。FeX2の特性を最大限に引き出すためには、必ず480℃以下の温度で処理を実施していただくようお願いいたします。これにより安定した高硬度化と製品寿命の延長が期待できます。例えば低温真空窒化のエジソンハード処理で最大HRC6に硬度がっ上昇します。また通常のガス窒化処理で長時間(24時間)行ったケースでは、HRC60以上の硬度が表面から100μの深さまで入った例もございます。

MTA-FeX2の優れた性能をぜひご活用ください。ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

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