銅の高騰が止まらない 1630円/キロに

2024-05-15 | Metal Info

求められる銅合金の代替材ーMTA合金

銅の需要拡大が止まりません。

先日大台の1万ドルを突破した銅相場ですが、13日にはさらに上昇し、1トン当たり1万186ドルとなりました。これを受け国内の銅建値はキロ1630円に上昇。大変なことになってきました。

今年に入り急上昇を見せる銅相場ですが、このままいけば円安も手伝い年内に1700円、1800円も見えてきました。5年前の2倍、3倍の勢いです。銅を使用する製造メーカーの悲鳴が聞こえてきそうです。高騰の背景には中国の1兆元の資金投下があるようです。しかし根本的には銅の代替材がない、というところが大きいのではないでしょうか。

※24/5/15 ブルームバーグ

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-05-13/SDG0T4T0AFB400

代替材といえば銅をアルミで代替する動きが流行っている感がありますが、アルミは強度・硬度の面で限界があります。アルミやアルミ合金が銅や銅合金の代替として使える分野は良いのですが、やはり銅を使わざるを得ない、銅から脱却できない(面倒なので代えない)といった製造メーカーが日本や世界中にはまだまだたくさんあるのも事実です。現状の予想では世界規模で銅の使用量は今後もまだまだ増え続け、2050年には銅が枯渇するという国連予測も危機感を抱かせる契機となっています。

少し古い記事ですが朝日新聞のGlobe+サイトに「休眠する銅の鉱山を復活させるベンチャー企業」が掲載されています。2050年に銅が世界で年間5000万トン必要であり、供給が追い付かないことから各国が銅の争奪戦を繰り広げているという内容です。

※Globe+の記事はこちら

https://globe.asahi.com/article/15006386

今後インドやアフリカなどの発展に伴い、この先も銅の需要が世界中で止まらないのは確実です。高騰し続ける銅は、2030年には3000円/キロと予想する機関もあります。銅が3000円となると銅合金の価格も連動して上がり、銅や銅合金の線や棒、粉末といった形状加工品も益々値上がることを意味します。当然その値上がり分は最終的には製品に転嫁されますので、身の回りの製品、例えば電化製品やパソコン、スマホ、EV自動車など銅を使った製品や電線、風力発電などを使うエネルギーなどが軒並み値上がりすることになります。脱炭素を目指す社会にとって銅の値上げはある意味必然ではあるものの「根本的な対策が無い」というのも大きな課題です。

さて、この記事では今後世界がとるべき道はなにか?として英シンクタンクが4つの提言をしていますが、残念ながら大事な項目が抜け落ちていました。それは「銅の代替材を作る」「代替材を使用していく」というものです。先に出たアルミ合金もその一例です。

MTA合金は鉄と銅を合金化する技術を有しています。弊社が製造する鉄銅合金は鉄がメインでありながら銅の性能も持つという、いわば魔法の合金です。たとえば従来の銅合金を鉄を使って再現する、あるいはステンレスに銅を加えるなど全く新しい銅合金の開発なども行っております。今後この鉄銅合金を様々な銅合金の代替材として広がっていくことで、限りある資源である「銅」を適材適所に配分することが可能となっていくと考えております。

MTAは鉄から造る銅合金「鉄銅合金」で世界のSDGsに貢献して参ります。

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