窒息の疑い 猛暑で水質がとんでもないことに!

2025年8月13日、大阪城のお堀で起きたニュースです。以下抜粋です。
公園を管理する大阪城パークセンターによりますと、13日、大阪城の東外堀で公園の利用者から「鯉が死んでいる。腐臭がする」と連絡がありました。 職員が確認したところ、東外堀の魚はほぼ全滅していて100匹以上が死んでいるということですが、原因は分かっていません。
大阪府の生物多様性センターによりますと「水温が高く、悪天候になると水中の植物プランクトンが光合成をせず、魚が酸欠になった可能性がある」ということです。
大阪城パークセンターは、大阪市と連携して魚の死骸の回収作業を進めるととともに、水質や原因の調査を行うとしています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/8558c5d9e4239ca653c2e68e77de3b344ca5e94d
これは大阪城のお堀の水が猛暑の影響で高温となり、植物性プランクトンと表記されていますが、いわゆるアオコが大量に繁殖したことが原因と思われます。アオコは水面から深さ50CM程度の間を垂直に移動していますが、大量発生すると水面をペンキのように覆いつくします。黄緑色の気持ち悪いアレです。

アオコが水面を覆いつくすと酸素が水中に行かなくなり、魚が窒息してしまいます。さらに水中に嫌気性バクテリアという、水に悪さする細菌類も増殖しアンモニアが分解されず水質はどんどん悪化するばかりです。
アオコは別名「シアノバクテリア」と言い、文字通りバクテリア、つまり細菌です。
バクテリアなので食中毒の原因でしばしば登場するサルモネラ菌や大腸菌、ブドウ球菌、セレウス菌といった細菌と同じで、環境が整うと爆増してしまいます。さらにこうしたお堀の水中にはバクテリアの大好物であるリンや窒素が豊富にあることも増殖させる大きな要因となっています。

このバクテリア類は空気に弱いのが特徴です。水が流れていたり、噴水などで水がかき回されている場所では水中に空気が入りアオコはあまり発生しません。しかしそのような環境ではない、たとえば今回のようなお城のお堀や池、湖、マンションの浄水タンクといったところでは常にバクテリアが繁殖する可能性があるということになります。温泉などでたまにニュースになるレジオネラ菌もバクテリアですね。
腐敗臭で大迷惑
バクテリアが発生したら、とにかく大迷惑なのが腐敗臭で、地域によってはちょっとした問題となっていたりします。
ちなみに工場にある金属加工装置などに使われている「切削油」も、夏場などはしばしば悪臭を漂わせ近所に大迷惑をかけていますが、これも原因はバクテリアの増殖によるものです。

バクテリア退治に欠かせない金属とは?
さて、こうした細菌類を劇的に退治してくれる金属をご存じでしょうか。
答えは「銅」です。
銅はすでにアメリカでは細菌類を殺菌する唯一の金属として認定されており、欧州などでは水道管に使われています。しかし日本では銅の価格が高騰しており、抗菌や殺菌の世界ではあまり製品化されていないのが現状のようです。
そこで鉄と銅の合金技術を持つMTA合金は、錆びない鉄で身近な「ステンレス」に銅を少量混ぜた「銅ステンレス」を開発、この粉末を黄土という韓国では美容にも使われている土に混ぜ、セラミックにした「きよみずボール」を開発しました。

銅入りセラミックボールでアオコ退治
銅が少量入った「きよみずボール」は、水中でOHラジカルを大量に生成します。このOHラジカルがバクテリアを核から破壊し無害化していきます。
使い方は簡単で、水量にあわせてきよみずボールを相当量入れるだけ。あとは少しの塩を入れてください。アオコがぶくぶく退治されていきます。
ただアオコの増殖は天文学的な場合が多く、環境によっては手ごわい場合もありますのでご留意ください。
とにかく細菌類は銅にめっぽう弱いのですが、この性質を利用した身の回りの細菌対策製品がまだまだ少ないように思えます。衛生製品メーカーのよる銅ステンレスを使った抗菌、殺菌製品の開発を期待しております。