ベリリウム銅の弱点

ベリリウム銅とは(ベリリウムどう:BeCu)

ベリリウム銅は銅に0.5 - 3%のベリリウムを加えた合金です。ベリリウムが少ない「低ベリリウム銅」と多い「高ベリリウム銅」があります。 とにかく銅合金の中で最高の強度を持ち熱伝導も優れていて、さらに金属加工性も良いことから使い勝手は最高です。例えば電極や金型、精密機械の部品やバネ、コネクタ、そして電池から楽器、軍事部品、海底ケーブル、さらには宇宙関連部品まで、実に様々な分野で重宝されています。

ただ、ベリリウム銅には弱点がいくつかあります。まずベリリウムという物質を含む材料には毒性があり、加工中にこれを吸入すると発がんの危険性が出てきます。そのため欧州では規制されていた時期もあるくらいです。

また一様に銅合金は融点が低いため熱に弱いのが特徴です。高温状況で使用すると熱の影響で摩耗が激しくなりますが、ベリリウム銅は300ー500℃くらいになると軟化特性でもろくなります。

こうしたことから、年々ベリリウム銅離れが進み、入手困難に陥り、その結果材料費がとても高価になっています。そこで近年、ベリリウム銅の代替材が強く求められてきました。

MTA合金は元々ベリリウム銅の代替材を目指して開発が始まりました。ベリ銅の代替材としてバリ銅並みの硬度と熱伝導率を!と開発に励んできたのです。

MTA9100は鉄がベースですが熱伝導率74W/mk、MTA7030は98W/mkとさらに高い熱伝導率があり、目下硬度や強度の向上を含め研究が続いています。