型彫り放電加工に新しい電極材 MTA合金

型彫り放電加工は「造形したい型を彫った(加工した)電極」に放電することで電極から火花を飛ばし、ワーク(被削材)に型を転写して造形していく加工のことです。ワークに電極そのものは当たらず、数ミクロンレベルの隙間を作り放電していきます。

この放電加工の大きなメリットは、硬くて切削などが難しい材料も、溶かして形を作っていくため簡単に加工できることです。要はお互い電気さえ通れば加工ができるわけです。

一方でデメリットは時間がかかることです。そのため量産性はなく、主に金型の加工などに用いられます。

この型彫り放電加工の電極によく使われているのが、銅、黄銅、銅タングステンやグラファイトですが、微細なものを作る時は銀タングステンなども使われます。

それぞれ何の材料を彫るかで使う電極が変わってきます。

【銅タングステンの代替にMTA合金】

中でも最も使われる「銅」はコストメリットがあり、熱伝導性も高いのでとても重宝されています。ただ超硬などには加工性があまり悪く使えません。

その代わりに使われるのがタングステンや銅タングステンです。これはタングステンの利点である高融点が活かされ耐熱性が良く、耐摩耗性も良いので、超硬材の加工に頻繁に使われています。同様な理由から銀タングステンも時に使われるケースがあります。しかしこのどちらも価格がめっぽう高いのが大きなデメリットです。

そこでMTA合金はいかがでしょうか。

MTA合金は鉄と銅の比率を調整することで銅タングステンに似た性質を再現することができます。例えば、MTA7030(FE70-Cu30)やMTA2080(Fe20-Cu80)といったMTA合金を現在開発進行しており、一部サンプルワークも始めております。

特に銅タングステンからMTA合金に代替する最大のメリットはコストの大幅削減です。

是非一度お試しください。